HHKB Pro BTの使い心地がたまらない。

Satake

よくキーボードを触る仕事をしている人なら聞いたことがあるであろう高級キーボード 『Happy Hacking Keyboard』のBluetooth製品『HHKB Professional BT』(以下 HHKB BT と書きます)を購入して二週間ほどが経ちました。非常に良い製品であると言われている本製品が実際にどのようなものなのかをレビューしていきます。

そもそもHHKBってなに?

Happy Hacking Keyboard とは、PFUが販売する定価3万円ほどの高級キーボードです。そのお値段にもかかわらず、2019年3月時点で販売台数が累計50万台を達成した大ヒット商品です。

持ち運びを容易にするスリムさ、それを可能にする特殊なキー配列、そして素晴らしい打鍵感を特徴としています。商品展開は、USB接続タイプ、USB接続の静音タイプ、そしてBluetooth接続タイプの三種類があり、それぞれ日本語配列、英語配列が選べます。英語配列には無刻印モデルも存在します。

素晴らしい打鍵感

一般的なキーボードはメンブレン方式という、押し込んだときに二つの接点が触れることを検知する方式を採用しています。また、少し高価なキーボードとなると、メカニカル方式という、それぞれのキーに電気的スイッチを搭載した方式を採用しています。

一方、HHKBは静電容量無接点方式という、キーを押したときの静電容量の変化を検知する方式を採用しています。この方式は、物理的接触が必要ない方式であり、HHKBは静電容量無接点方式を採用することによって、高い耐久性、奥まで押し切る必要のないなめらかな打鍵感を実現しています。また、これがHHKBが高価なキーボードとなる主な理由です。

スリムな本体

HHKBはとてもスリムであり、テンキーはもちろん、ファンクションキーや矢印キーが存在しません。また、キーの配置も特殊で、CapsLockキーの部分にControlキーがあったり、英語配列の場合BackspaceキーがDeleteキーになっていたり、他にも多くの違いがあります。それらのキーは押せなくなっているわけではなく、Fnキーと、対応するキーを押すことによって入力することができます。詳しいキー配列は下図の通りです。(図は英語配列の場合。PFUより引用。)

実際の使い心地は?

HHKB BTを使い始める前の一番の心配事はHHKB特有のキー配置に慣れることができるか、というものでした。しかし、そんな心配は一切必要のないものでした。

一番気がかりだったのは、Backspaceキー部分にDeleteキーがあり、Fnキーを押しながらでないとBackspaceとして機能しないことですが、FnキーはReturnキーの下にあることから、すぐにFnキーとDeleteキーの同時押しに慣れ違和感も不便もなく使えるようになりました。

また、矢印キーも同様にFnキーを押しながらでないといけないものも、すぐに慣れ、むしろ、小さな手の動きで矢印キーを打てることを便利に思えるようになりました。

Bluetooth接続について

自分のWindows環境では、デスクトップ、ノートパソコン両方共接続は安定しており、瞬断等起きていません。

ただ、HHKB BTに対する唯一の不満として、HHKB BT側から接続先を変更することができない、という点があります。

自宅でデスクトップパソコンとノートパソコンの両方が起動しているときに、どちらに接続するか選択できず、自分が思うものと違う方と接続してしまった際に、そちらのBluetoothを一旦オフにするなどでしか対策できないという問題があります。

しかし、そんな問題も些末なものだと切り捨てられるほど、HHKB BTは打鍵が心地よく、外で作業するときも持ち運びすることが可能ですし、手放せないデバイスの一つとなりそうです。

HHKBの配列に慣れることができるか不安な人は、メンブレン方式を採用している安価なHHKB Liteなるものも販売されているので、そちらのほうを一度試してみてはいかがでしょうか。また、背面のDIPスイッチでいくつかのキーの役割を変えることができるので、いくらかのカスタマイズも可能です。

いつの日か自宅用と持ち運び用の二台持ちをするかもしれない、そう思わせてくれるような素晴らしい商品です。

商品情報:Happy Hacking Keyboard | PFU

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